トップページ >> 会津北部土地改良区とは >> 概要
会津北部土地改良区(水土里ネット会津北部)は福島県会津盆地の北部、喜多方市(旧喜多方市・旧塩川町・旧熱塩加納村)を中心として北塩原村、会津坂下町、湯川村の1市1町2村、約4,780haの受益地と約3,800名の組合員を持つ土地改良区です。
会津北部地域は水田を中心とした農業地帯ですが、地域の水源である濁川、押切川、田付川、大塩川、姥堂川の5河川は、どれも水量が不足して110ヶ所にも及ぶ堰と、大平沼、関柴ダムなどの大小30ヶ所以上のため池、常設及び臨時の揚水機等によって、辛うじて農業用水の不足に対処していました。
また、これらの施設も老朽化が著しく、その維持管理に多大な労力と経費を要していました。更には、ほ場は未整備の小規模区画であり、用水の不足から反復水を利用しなければならないため、用水路と排水路の区別はなく、水路は断面不足等が原因で排水路としての機能を果たすことが困難で、ひとたび豪雨に見舞われると氾濫し、農作物や農業施設に多大な被害を与えて農家経営を困難にしていました。
このような地域の状況から近代農業の必須条件である、ほ場整備事業計画に対応する水源を確保するため、国営かんがい排水事業によるダム・頭首工・幹線用水路の新設と改修、附帯県営かんがい排水事業による頭首工・幹線用排水路の新設・改修、団体営事業による用排水路の新設・改修を行う事業が検討計画されました。
事業実施に向けて、昭和46年に会津北部地区大規模土地改良事業促進委員会が発足、農家組合員の期待と希望を背に、昭和47年に国営会津北部農業水利事業が着工、昭和51年に会津北部土地改良区が設立認可され、昭和53年には国営附帯県営かんがい排水事業がスタートしました。
国営会津北部農業水利事業は、日中ダムの新設、大平沼・関柴ダムの取水施設などの改修、頭首工4ケ所、延長18kmに及ぶ幹線用水路5路線のほか、地区内施設の電気を賄い維持管理経費の節減を図るための、農業用水を利用した国営農業水利事業による国内第1号の小水力発電である大平沼小水力発電所を建設、さらにダム・頭首工・分水工などの施設を一体管理するために水管理システムの整備・中央管理センターを建設し、平成3年度に事業完工となり、国営附帯県営かんがい排水事業(頭首工8ケ所・用排水路等)も平成16年度に事業完了し、農家組合員の悲願であった長きにわたる会津北部地域の農業水利事業は完了となりました。
現在、これら事業によって整備された土地改良施設は会津北部土地改良区によって管理され(日中ダムは福島県土木部管理)、地域水田・農地を潤し、農業の近代化・機械化に対応すべく用水の安定供給・食料生産の安定に大きく寄与するだけでなく、日中ダムは多目的ダムとして、かんがい用水の確保のほか、洪水時における治水機能、水道用水の供給、クリーンエネルギーである小水力発電など会津北部地域に密接に関わり、地域防災や水道水・電気など私たちの生活に安心と安全を提供し、会津北部地域にとって欠くことのできないものとなっています。
土地改良施設は造成後30年ほど経過していることから、老朽化等による劣化が進行しています。施設の維持管理費用と労力の軽減を図ることを目的とした、国営かんがい排水事業「会津北部地区」が平成28年度から着手されることになりました。農業用水を安定的に供給するため、貯水池・頭首工・幹線用水路・水管理制御施設の補修や改修等を行い、あわせて農業用水を利用した小水力発電所の更新・新設を行います。
年月 | 経緯内容 | 人数 | 面積 |
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昭和46年10月 | 会津北部地区大規模土地改良事業促進委員会発足 | ||
昭和47年10月 | 事業申請人会発足 | ||
昭和47年12月 | 国営会津北部農業水利事業(国営かんがい排水事業)着工 | ||
昭和50年 5月 | 会津北部土地改良区設立認可申請 | ||
昭和51年10月 | 会津北部土地改良区設立認可(福第530号) | ||
昭和53年 4月 | 県営かんがい排水事業会津北部地区着工 | ||
昭和53年 5月 | 田原土地改良区合併 | 80人 | 70ha |
昭和55年 5月 | 関柴貯水池土地改良区合併 | 1,495人 | 1,354ha |
昭和56年 4月 | 新井田土地改良区合併 | 190人 | 223ha |
昭和61年 4月 | 喜多方北部土地改良区合併 | 321人 | 328ha |
昭和61年 4月 | 喜多方南部土地改良区合併 | 377人 | 444ha |
昭和61年 4月 | 喜多方東部土地改良区合併 | 726人 | 743ha |
昭和62年 4月 | 喜多方中央土地改良区合併 | 472人 | 485ha |
昭和63年 4月 | 利根川土地改良区合併 | 173人 | 223ha |
平成 3年 4月 | 喜多方西部土地改良区合併 | 738人 | 869ha |
平成 4年 3月 | 国営会津北部農業水利事業(国営かんがい排水事業)完工 | ||
平成13年 3月 | 熱塩加納村土地改良区合併 | 597人 | 514ha |
平成17年 3月 | 県営かんがい排水事業会津北部地区完工 | ||
平成25年 3月 | 塩川西部土地改良区合併 | 687人 | 875ha |
平成28年11月 | 国営会津北部地区かんがい排水事業着工 |